実績ある瓦にすればよかった・・・

本日は日曜日、普段忙しいふりをしている、私は屋根診断に出かけます。

仕事仲間の兄ィにもらった太田胃酸のスッキリ雨をほうばりながら、

スッキリ雨~!!

川面の照り返しを見つつ、超難題の雨漏り修理現場に到着

緊張感がほとばしります。結果は↓

瓦の谷芯が割れています。・・・・

とっとと修理して、そそくさと帰ろうとしましたが、施主さんにつかまり、ポケットに高菜と馬の背油とお金をねじこまれ・・

心とポケットが膨らんで

超難題の雨漏り修理・・

お辞儀して終了・・

これで私も超優良業者の仲間入りだ!!(笑)

つづく・・・

続き・・

超難題の雨漏り修理の考察も終えて次なる現場へ

施主さんも梯子の上から顔を出して、

15年でダメになってしまいつつある、U瓦を見つめ

日本瓦・・

昔から実績のちゃんと残っている瓦にすれば良かったと

私と溜息を共有しておりました。

私:なんでこの瓦にしたんですか?

施主さん:これがええって勧められたんや、

…..

私:それじゃあ私はこの辺でおいとまいたします。

施主さん:おいおい、まて!!きのした!!何か気の利いた事言っていけ!!(

という事で気の利いた事など 

先ず、日本の屋根は夏場高温多湿で冬は低温多湿を繰り返しています。屋根材自身を守るには年中ある湿度からの解放を考えなければなりません。この瓦は8枚で一坪をまかないますので、建材を守る通気性能は、標準的な日本瓦56枚で一坪をまかなうにはるかに劣ります。

特に冬場発生する瓦の裏側に付着する結露の乾燥時間も遅く、凍ての発生は日本瓦の比ではありません。またこの瓦は軽量を謳うだけあって薄すぎ、夏場の熱膨張と伸縮は避けられず、また吊り子工法により遊びがありませんので写真の(青まる) 桟峠あたりに圧迫による亀裂や裂傷が発生します。

また、水流の発生する谷芯(赤丸)には側面に雨の対流による塗膜の剥がれが早く訪れ、埃堆積や水滴の滞留時間が、緩勾配になるほど長く冬場の雨のおり、瓦内部からの凍てや裂傷が発生致します。

黄色の丸印も時間軸の差異こそあれ同じ理由で劣化促進されます。この瓦は緩勾配対応ということで葺き足は長く取っておりますが緩勾配になればなるほど、寿命もそれに比例して短くなります。

塗膜を毛細管に配慮しながら再生するというレベルではありません。実際に塗装しても何の効果も無かった三重苦を強いられた過去の施主さんの屋根サンプルも私は保管しております。

よって・・・

誠に申し訳ないのですが、日本の屋根には不向きですので葺き替えを御勧めするしかありません。

非常に残念であります。。。(当然施主さんにとって)

パンフレットと実戦は別次元ですので、脊髄反射で屋根材を選ばない様にお願い致します。