屋根修理・技考察情報

肉眼で確認出来ないピンフォールの正体

kimg0718

こちらの写真は鬼瓦を緊結する銅線の腐食の写真です。

鬼瓦の滑落を招く銅線の腐食は主に棟木に打ち込む方の5寸鉄釘と銅との電蝕で引きおこるケースが殆どですが、まれに鬼瓦方向の銅線の腐食も垣間見ます。(体感では100件に2~3件位の頻度)

この現象はどこの屋根瓦にも発生している訳ではありませんので、あくまで仮説の域を脱しませんが、

恐らくは鬼瓦廻りに巻いた漆喰の水溶液、アルカリ性の強い石灰の水溶液が吊り線の腐食を進行させていたと考えられます。

アルカリ性の強い水溶液が上手く吊り線に関与した場合のみ腐食の進行が見られますから、これから外れた水流の場合は腐食が起こらないと仮定できます。

 

ここから派生する考察は、銅谷の肉眼では確認出来ないピンフォールの発生にも繋げる事が出来ます。

kimg1154

写真の様に明らかに目視確認出来る摩耗穴と目視出来ないピンフォールが銅谷の場合混在しております。

写真は谷漆喰を塗っており、目視出来ないピンフォールで雨漏りしている銅谷は谷漆喰のアルカリ性水溶液による腐食が関与していると思われます。

こちらは構造上ピンフォールが出来ても雨水が関与しなければ直接的な雨漏りは引きおこりませんが、雨水が関与した場合は見える穴だけ塞いでも雨漏りは改善に至らない過去の前例も御座います。

これが、目視確認出来ない銅谷のピンフォールの正体である可能性が高い。

 

結果として、考えられる施工上の留意点は

①谷に石灰は置かない

②鬼首防水はシールが必須

上記は屋根漆喰工事のみのメンテナンスを施す場合。

 

棟の積み直しや谷の交換時には現在アルカリ性の南蛮漆喰を使用致しますので、銅板や銅線を使用しない。

以上の事が考えられます。

【鈴木 大輔・広子】

投稿者の記事一覧

皆様こんにちは。ご訪問ありがとう御座います。
【屋根工房きのした】親方の鈴木大輔です。

このホームページの記事は2011年から全て私達現場の職人達で綴って参りました。雨漏り修理といえど殆ど何も情報が無い時代から皆様から頂く御信頼と共に沢山の実例と気付きに支えられ【必ず直す】という個人的な意志を全うさせて頂きました。ご迷惑をお掛けした事もございましたが本当にありがとう御座いました。

一般家屋を中心としビル・工場を含めた雨漏りの事例や対処方法を86記事、技術考察記事を45記事程明記しておりますので御入用でしたら是非お役立てください。その中にはDIYで直せる雨漏りも混在していますが御自分でなさる際には安全には充分にお気を付け下さいませ。

引き続きまして今後共、何卒よろしくお願い申し上げます。
【共に恵まれ共に喜びましょう】

関連記事

  1. 屋根修理雨漏り修理大阪に安心正確調査を【屋根工房きのした】 考察記事 今回の風害
  2. 屋根の摩擦係数と全面換気の効能、増改築後の壁面雨漏り
  3. 観測史上初の雨が残した爪跡
  4. 地震だけでは無い自然現象。
  5. パッキンビスのパッキン
  6. 太陽光(ソーラーパネル)の弊害やデメリット
  7. 古い家屋・長屋等切り離しに関する注意点
  8. 無数のひび割れ(コロニアル)

おすすめ記事

  1. 安心の屋根雨漏り修理12の秘訣
  2. 歴史が教えてくれる何故雨漏りするの?
  3. 屋根雨漏り修理 相場 費用
  4. スレート屋根の雨漏り原因ベスト5と修理対策
  5. ラバーロック・コーキングや瓦止めで雨漏りは直りますか?
  6. ルーフィング(防水紙)を張り替えれば雨漏りは直る?
  7. 屋根漆喰工事で雨漏りは直りますか?
  8. 屋根漆喰工事の修理・補修、塗りすぎ警報・注意報

カテゴリー記事一覧

  1. 適正価格と正確な屋根調査が出来る理由
  2. 私達で直らない雨漏りはありません
  3. 頂きましたありがとうの御言葉
  4. 個人情報の保護に付きまして
  5. 施工可能エリア詳細
  6. 屋根工房きのした特定商取引法
  7. 屋根工房きのしたがお約束出来る事
  8. 屋根工房きのした対応可能業務内容
  9. 屋根工房きのした 鈴木大輔
PAGE TOP