寄棟雨漏りと棟幅の関係

御閲覧頂き有難うございます。
雨漏りと棟幅の考察など
このページでは入母屋及び寄棟で多い隅棟からの雨漏り例に上げて御説明したいと思います。

結論から書きますが、
殆どの隅棟からの雨漏りは熨斗瓦3段以下で御座います。
入母屋なら陸7・降り5・隅3が標準で御座いますが、最後の隅3段また寄せ棟なら2段か3段のお家が殆どで御座います。
意匠を踏まえこの隅棟の熨斗瓦段数が少なければ少ないほど棟幅は狭く取る必要性が生じます。
棟幅を狭く取りますと、雨の流れ上よほど注意して地瓦の調整をしないと雨が入ります。

ベスト・コロニアルでも同じ追い当て水落としの工程が不可欠となります。
が・・
この原理を熟知した職人さんは結構少なく、水落としの調整なく
8寸5分程で積んでしまいます。←棟・熨斗瓦の段数によります。

この様に構造をよく知らない方は、何故漏れるのか解らずシリコンベタ塗りに突っ走ってしまうのですが、
一旦は止まることもあるのでますますたちが悪くなります。
(いずれまた漏れます。)
それに蒸れて腐ります。

これが、隅棟5段以上となりますと話は別で熨斗勾配さえ取っていれば半端の調整はさほど注意することなく棟幅が雨水をはじきかえしてくれます。
水落とし調整してもその部位は、土かなんばんで完全に埋まりますので余り意味が御座いません。
隅棟・降棟・陸棟は勾配を取り、地瓦山に熨斗がくっついていない限り
棟幅で寿命が決まると言っても言い過ぎでは御座いません。
ベスト・コロニアルでもこれを嫌い
棟だけ熨斗積みの和型の寄棟とかをたまに見ます。
屋根瓦構造を熟知した方には余り参考にならないかもしれませんが、
一応ここに纏めておきたいと思います。