谷樋の熱膨張裂傷雨漏りの考察

先日診せて頂きました銅板の裂傷による雨漏りの写真です。
KIMG0588
もう一つは去年の暮れのステンレス枕樋の裂傷の写真。

裂傷の仕方がどちらも長方形の長辺に垂直方向で御座います。
谷鋼板は殆ど摩耗による穴開きが大半ですので、
検証数は少ないのですが、
どうも短編方向に引っ張られても耐えるのですが約400程
長辺方向に引っ張られると歪等を起点として耐えれない傾向にあると思います。

短編方向には吊り子や孫受けや谷漆喰が膨張を抑え
長辺方向には基本受けが無い為自由に伸び縮み出来るといった感じでしょうか。
もちろん鋼板自体の厚みや照射時間によっても誤差は生まれます。

そうすると・・
長尺の谷は一本物よりも鎧の様に細かく刻んだ方が強いのではないか?
しかし、枕や箱樋・溝を刻む事は現実的では無いので無理・・。

長尺の屋根谷樋の再施工時には一枚物に拘る必要性は無いような気もしております。
裂傷を抑える意味では細かく刻んだほうが良い様な。

未だ屋根に使用する鋼板の他部位、庇、笠置、水切り等
短尺の部位の裂傷は見た事が無いからです。