シリコンを使った瓦屋根雨漏り修理工事の詳細 1㎡/2200円

シリコンを使った瓦屋根の雨漏り修理工事の詳細 1㎡/2200円

このページではシリコンを使った古い瓦屋根の補修事例をご紹介させて頂こうと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

シリコンコーキングの付いた瓦屋根

こちらの工法を必要とする瓦屋根の初期状態としまして以下の条件に適合していましたら有効な工法であると私共は判断しております。

①『昭和初期』の瓦や地瓦に(桟木に引っ掛けたり土に食い込ますための『瓦の爪』)が無く、また『凍て割れ』(凍結による瓦の破損)鳴き(施工時に出来た瓦内部の目に見えない割れ)が無くルーフィング(防水紙)に頼らなくても雨漏りしない地域で比較的穏やかな立地条件にて年数の経過した『日本瓦の土葺き屋根』である事が前提となります。『乾式引っ掛け桟の瓦屋根』は元々ズレ難いのでこの施工を施しましても意味がないんですね。

条件を並べてみますとかなり限定的で御座いますが大阪の平野部でしたら何の問題も御座いません。また雨漏りでお困りのご予算が限られている御客様にのみ適用出来ます大変有効な工法であるとも捉えられます。

それでは工事の御説明をさせて頂きます。

施工手順 左袖瓦からの調整を開始する

屋根の状態によりましてズレ方は色々とございますが、今回は大阪府平野部の『切妻屋根』にて御説明させて頂こうと思います。瓦屋根の構造上、一番ズレが躊躇でない部分は大抵屋根の左『袖瓦部分』でございますので基本的にこの左袖瓦の調整からもともと葺きあがった時の状態に戻していく逆葺きを応用していく事となります。

シリコンを使った雨漏り修理工事
シリコンを使用する雨漏り修理工事

左袖瓦に穴を開けてステンレスビスにて一枚一枚軽く固定した後、この左袖瓦の差し込み部分に『シリコンコーキング』を塗布致します。

シリコンを塗布する場所

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今回のお客様の屋根は築50年以上経過していまして葺き土は最早断熱以外の効果は期待できません。ですので瓦を1枚1枚縁を持たせる為にシリコンコーキングにて密着性能を高めていきます。この様に施工していきますと上、下、右と3枚の瓦が縁を持ちます。

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順次『地瓦』を調整しながら『瓦差し込み部』にシリコンを塗布し地瓦を元に戻していきます。この時注意しなければならないことはシリコンコーキング塗布前の瓦清掃と前職人さんがどのように『瓦割付』(寸法出し)したのかを把握して『』と『』の地割具合を確認しながら元に戻していくということでございます。


目視で修理を進めて参りますので糸無しで『日本瓦』の流れ15枚程は葺けないと戻す工程で少し苦労致します。糸を使っても全然問題はないのですが工賃を押さえる意味を苦慮いたしますと経験が問われる修理でもあるわけでございます。

軒先瓦の補修

機能面では瓦表面に『シリコン』は飛び出さずないので耐久力・美観とも損なう事なく安価にて日本瓦の強度を上げていく事が可能となります。シリコンを用いた雨漏り修理工事で肝心の軒先の瓦修理はこの様に施工致しました。

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震災の影響もありかなりの瓦振りとズレが見受けられますね。

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ステンレスビス』にて固定したのち瓦差し込み部にシリコンコーキングを塗布致します。
日本瓦の構造上この『軒先』の並びと『破風』廻りの強度が修理時の肝となりますので一番神経を使う所となります。こうして順次完成到します。

完成!

施工前

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施工後

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シリコンは塗布した箇所が一切表面に出ませんので『紫外線』『赤外線』の影響は瓦に守られますので一切受けません。シリコンの耐用年数は28年以上ございます。(こちらは同じ条件の過去の現場から確認済でございます)それ以上の耐用年数は未知数となっており断定できないのが現状という事になります。

葺き替え工事が一番なのでそれに越した事は御座いませんがお客様の選択肢をひとつでも多くして差し上げたいと願う工法で御座いました。築50年前後の瓦屋根にお住まいの御客様は屋根を葺き替える前にこういうのもあるのだと知って頂けましたら幸いです。

今回の工法の御予算

シリコンコーキング1㎡1000円
地瓦調整費1㎡950円
20坪(66㎡)66㎡128700円

ありがとうございました!