陸棟からの雨漏り
こちらは陸棟からの雨漏りの考察記事となります。
この写真は、コロニアル(薄型化粧スレート)の陸棟の写真です。
写真の茶色の部分は杉貫き板という構造材木です。黒く変色している部分がこの立地環境で雨に喰われやすい部分を示唆しております。結露ではここまでの変色は余りみられません。
この杉貫き板を止めつける際に60~90の鉄生釘を下穴を開けずに打ち込んでいた時代がありました。平成16年10月位からアスベスト含有の建材は市場に出回らなくなりましたのでアスベスト含有のこの建材は上からそのまま打っても躯体が割れる事無く貫通してくれる強度を保有していたからですね。
その後が問題でして、この鉄生釘は当然錆びてまいりますから錆びの膨張で年数が経ちましたら割れる危険性が出て参ります。
また、風圧を伴った雨の場合はこの杉貫き板に雨水も干渉してきますから水返しも無く、雨水の絶縁もされていない時代のコロニアルは竣工当時から漏れる危険性を孕んでおりました。
それらを踏まえて修理すれば雨漏りは直りますが・・・。
非常に風圧過多の地域では例え適正勾配以上であっても漏れる危険性があると私は判断いたしましたので現在はこちらの建材の新規の施工はしておりません。
考察となりますが瓦屋根の陸棟もほぼ同等で御座います。写真の青矢印は漏れている箇所です。修理の頻度は結構高めで御座います。
こちらは釉薬瓦陸棟からの雨漏り事例です。2016.9.25に撮影させて頂きました。
陸棟からの雨漏りの原因は薄型化粧スレートも瓦屋根も同等で雨水の流れが内部へと向かう事で発生しております。ですので予めこの部位は雨水が内部へと必ず侵入するという前提を踏まえて施工を心掛けて行きたいですね。😊
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