2016年09月30日

DIYで屋根漆喰工事をする時の注意点

屋根工房きのしたDIYで屋根漆喰工事をする時の注意点をご説明させて頂こうと思います。先日から屋根漆喰工事をさせて頂いているお施主さんの屋根がちょうど良い構造ですので書かせて頂こうと思いました。

先ずは、谷漆喰。

谷の漆喰が取れてしまって、気になる事もあると思いますがこの箇所は一列一列の瓦屋根の水が集中的に流れてくる所ですので、塗らないで下さい。塗り込んでしまうと谷瓦から雨が廻り込んで、水が抜けなくなり谷鋼板の早期腐食や使用釘(特に亜鉛釘の錆膨張促進)また、瓦自体の凍てによる損傷を招きます。場合によっては野地板や垂木の構造材木が腐食してしまいます。最悪、モルタル軒天の場合は滑落を招き人災にもつながる可能性がありますので、取れかけている谷の漆喰はむしろ全部外しておいて下さい。多少葺き土の浸食を受けますが流れ行き(屋根の縦の長さ)と勾配にも準じ、およそ2~3寸程葺き土の浸食の後、浸食はそこで止ります。

余りにも腐食の進行がひどければステンレスの谷への変更も考慮して頂いた方が良いかと思います。そこまででなければ、無理に漆喰を塗らないのが重要です。因みに写真の谷は葺き土に雨が絶対関与出来ない細工となります。内部には、雀や蝙蝠返しを施設しております。

次は、鬼廻り

写真の鬼は降り鬼といいます。降り鬼の下には何も置かない場合や装飾した降り鬼台を置いている場合や写真の様に熨斗瓦を台代わりに置いている場合があります。

この場合、

青線から右、赤矢印の方向には葺き土を置いたり漆喰は絶対塗らないで下さい。雨は降り棟の内部と外部を必ず走っておりますので降り鬼下駄(鬼台)廻りを葺き土や漆喰で囲ってしまうと雨水を鬼瓦と共により堰き止める形となり最悪雨漏りする可能性が跳ね上がります。
ですから、少ししんどいですけど写真の様に鬼台を外して葺き土を除去した後、戻し、廻りをシーリングで固定しておけば雨漏りする危険性はありません。

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降り鬼の一段目の隙間にも漆喰は塗らないで下さい。無理に塗り込むと通期乾燥時間が遅れ、凍て割れを招く危険性が高まります。ここから雨が入り込んでもちゃんと内部で排水出来る降り棟の構造になっているはずです、、、。なってない場合でも塗らないで下さい。

隅鬼瓦も同じで、青線から右の位置に漆喰や葺き土を置かない様にして下さい。理由は降り棟鬼瓦と同じです。
隅鬼瓦の場合は一度バラシテ積み直す際には、内部に防水処理出来ますのでこの限りではありません。

上記考察を守ってうまく漆喰を塗れば写真の様な弊害は、豪雪地域以外では生まれません。

隅棟と陸棟の取り合い部、陸棟側の熨斗瓦の垂れから角度やむくり具合で雨水が横走りして棟内部に干渉してきますので具合をみて写真の青丸部分の様に横走りを切る、切り込みを入れておけば安心です。

隅棟と破風の取り合い部分も上部と下部を良く見て、雨が入りそうなら下部は塗らない様にして下さい。

他の部位は古い漆喰をはがして、一段目の熨斗瓦の継ぎ目より出来るだけ奥にぬりましょう。

屋根工房きのした※危険を伴いますので、DIYで無理と判断されたら上記考察を知っている業者に依頼してください。