2017年05月28日

カチカチ山

3人の者

街の雑踏の中で3人の者が溜息を吐きながら道行く人々を見ていた。
その溜息は重く長い。
皆想いは同じであった。

1人の者が隠していた想いを吐き出した。

私は、空の様に高い志が欲しい。

その言葉を皮切りに他の二人も後に続いた

私は海の深さの様な情愛が欲しい。

また、

私は何時も命を生み出す地の様な情熱が欲しい。

三人の者はお互い顔を照り合わせて思い思いの場所に駆けて行った。

(空を目指した者)
空を目指した者は最初全く飛べなかった。
それでも毎日手足をバタつかせ空を睨みつける
ある日、この者の腕には小さな羽が生え
それはみるみる内に大きな翼に変わって行った。
この者は大喜びで大空に舞いがった。
太陽はこの者を試すように焼き付けたが、
何度も何度も舞い上がる内に皮膚は固くなり
太陽の照り返しをはじき返す程になった。

(海を目指した者)
海を目指した者も最初は全く泳げずにいた。
水辺に座る事が多い日が続く。
段々と水への恐れが消え、1分、2分と潜る事も出来るようになった。
とうとう、何時間でも水の中で呼吸出来る様になったが海の情愛の深さまでには至らない。
それでもこの者は水圧に耐え、肺が潰れる程の想いをしながら
情愛の一番深い所までたどり着いた。
不純物の無い深海。
静寂が生む海の情愛をついに手にしたのだ。

(地を目指した者)
つるはしを片手に地に立つ者は、先ず必死で開墾作業に従事した。
見渡す限りの岩、岩、岩。
つるはしは折れ、道具を失ってしまったが、血だらけになりながらも素手で開墾を続けた。
やがて手はどんな鉄よりも固くなり立派な田畑が出来た。
しかし、この田畑には命を生める程の熱が足りない。
今度は素手で地中深くに掘り進み地球の芯から熱を伝える事に成功した。
田畑は潤い毎日の様に命が芽生える。
この者の情熱はこれで留まらずあらゆる乾いた地に赴いては豊かな地を作りあげて行った。
地球の芯の様な情熱は既にこの者に乗り移っていたのだ。

 

 

 

この物語は唯の空想ではありません。

心があれば誰でも何時でも目指せる場所。

心はあらゆる束縛を避けてどこへでも行けます。
目に見えない者は全くの自由。掴み切れない程の自由。
引き換える物など存在しない呆れる程の自由。

価値があるとか無いではないのですけど、
自分で勝手に価値をつけるのも自由。
カチカチ山に登るのも自由。

因みに私の心は、四季を通じてまだ、海辺にいます。
居心地が良すぎて・・。

水中眼鏡は娘から貸してもらってます。

(^^;)

 

本日も皆様あらゆるお勤めお疲れ様で御座いました。
m(__)m