2015年10月31日

銀杏面厚み出し大阪菊水振り鮟鱇

やね3

メールで御相談頂き、写真を頂きました。
以下、写真からの診断内容です。
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お写真ありがとうございました。
使用瓦は53判シルバー釉薬瓦
屋根勾配は約3寸
以下はお写真からの診断内容となります。

①棟瓦の崩壊は元々の熨斗瓦の勾配が緩い事と
アンテナからの余剰水量が起因しております。
※積みなおせばこの箇所からの雨漏りは直ります。

②お隣りが増改築した壁面の水量が・・様の屋根に直撃しております。
ここは風圧が伴えば更に雨量があがり、
壁際の瓦に捨て谷を入れるか・もしくは地瓦自体の水返しを強化して対策出来ます。
シリコと漆喰で補修跡が見受けられますが根本的に雨の侵入経路が外れております。

③地瓦のズレにつきましては実際に拝見させていただけませんと
どの程度のズレが発生しているのかは判断が難しいと思います。
ただ、ことさらズレている部位をアップにする手法もございますので精査が必要で御座います。

以上結論を申し上げますと
全然瓦は使えますので、修理可能と判断させて頂きます。
宜しく御願い申し上げます。
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大体これ位は電話と写真どちらでも即答可能で御座います。

しかし・・笑
本日からお邪魔させて頂いている屋根の樋は私とは次元が全く違う銅樋が付いております。
銀杏面厚み出し大阪菊水振り鮟鱇

(故)太田三吉さん作の銀杏面厚み出し大阪菊水振り鮟鱇。
(何故解ったのかは、ぱくれない無二の技巧。それと大工棟梁の名前から。)
わざと八谷の水を綺麗に飲ます為に振っています。加えて銀杏面も入れております。
5厘狂ったら曲率の違う左右の板は半田の際、捻じれ倒しますので製品となりません。
そこに銀杏面を入れる事で更に当時の職人さんを引き離す神業に近い鮟鱇。
この鮟鱇を作れる人はおそらく日本にはもう存在していないかもしれません。
凄く癒されますのでいっぱい写真をとらせていただきました。(笑)

KIMG0866

銀杏面の縦樋。金具は隠れています。本ハゼを裏で掛けて
柱と空いた5分際で仕事しています。
こちらも半田の熱で振るハズ・・なのに振っていません。
銀杏面も・・。
既製品ではありません。手作りです。 なんじゃこりゃー!です(笑)

KIMG0860

隅飾りも大屋根二段、下屋一段、
意図的に大屋根の方を大きくしております。
この打ち出しの出面も癒してくれます。
もちおくり

戸袋
最後は戸袋と
もちおくり、半丸5寸、野垂木、化粧垂木、出し桁で本日はおしましいです。
化粧垂木の勾配も緩く桁の映りも輝いておりました。

普段、漆喰とシリコンでぐちゃぐちゃの屋根の修理診断が多いので
本日の様な日は、本当に癒されて助かります。
私も、職方の端くれですので。笑