2013年01月04日

凍て割れ瓦・凍み割れ瓦って?

御閲覧頂き有難うございます。

さてタイトル通りの凍て割れ瓦・凍み割れ瓦についての考察記事です。

大阪平野(ここではあくまで平野部)ではこの凍て・凍みは殆どありません現に自宅のいぶし瓦は、ゆうに80年こえています。未だに防水機能は健在でバリバリで御座いますが・・・少し離れた山間部、猪名川とか茨木、ときわ台に赴きますと25~30年位の淡路産釉薬瓦簡単に言いますと、緑色やネズミ色、青色、エンジ色、茶色の瓦はこの凍み割れ・凍て割れにやられています。

雨の降ったあとこの釉薬瓦を瓦上げした昔の瓦職人さんはお分かりでしょうが、重さが、体感1.5倍くらいになり、釉薬のない瓦の裏側から良く水を吸ったのを経験されたことと思います。いまは、ビニール梱包で届きますけど。

で肝心なのはこの瓦の裏側で降雪地域、豪雪地域においては、雪が結構日中残りますので、瓦の表面温度と家の中の温度との差が必ず結露、水分を生成致します。当然釉薬瓦の裏には防水機能はありませんから一日かけてゆっくり水分を吸い込みます。そして夜、外気が下がるのと同時に吸い込んだ水分は氷に姿を変え瓦のなかにとどまり、良く晴れた内気、外気の差がないときにその姿を液体に変えます、瓦内部に鉄分が多い瓦ですと、酸化と膨張が起こり、そうして、瓦の内側から徐々に分解が始まり凍て割れ・凍み割れ瓦に瓦自体を変貌させてしまうのです。

その証拠に凍て・凍み割れを起こしている瓦は、表面には殆ど損傷はなく、水のよく貯まる場所、桟瓦の裏側の谷部に集中致します。表面の凍て割れは、瓦表面の釉薬鉛の酸化膨張が原因だと思いますが、鉛の酸化は鉄に比べて遅いのが特徴です。釉薬瓦の貫入(ヒビの様に見える物)が、鉛酸化と係っているかもしれません。

同じ地域でもいぶし瓦(日本瓦)はまだ瓦の裏側まで燻していますので凍て・凍みにはまだ屈強でございます。こちらは、両方使っていましたお施主様の屋根で確認済。瓦の裏側まで防水機能が付いていますので、結露も裏側を通って次の瓦に流してしまいます。ですのでこの裏側の燻しの足りなかった瓦だけが凍み・凍てにやられるのであって、屋根全体が、凍み割れることは殆ど見たことが御座いません。その際には凍み、凍てが発生した部位だけ差し替えれば、何の問題もありません。

また日照時間の差は屋根によって様々ですので、水分が、蒸発しにくい日陰部位は良く凍み・凍てをうみだします。←棟瓦もこの日照時間の被害を受けます。凍て・凍みの速度は家の建ち方にも左右されるということです。大阪平野部では、釉薬瓦でも燻し瓦でもそんなに耐久年数に差は出ませんがそれ以外の山間部では結果は明らかで孫の代までお家を引き継ぎたいお施主様は是非日本燻し瓦をご一考くださいませ。モダンな平板燻瓦も良い感じです。

参考までに今回の金沢まで足を運んだ旅行において豪雪地域に等しい能登半島では、燻し瓦よりも、ドブ付け釉薬瓦が、社寺、仏閣、住宅にも大変多く使われておりました。金沢当、能登半島地域では、燻し瓦でも追いつかないほどの結露による凍み割れが、発生すると判断致しました。ドブ付けといいますのは、結露の発生する瓦裏側まで釉薬を塗っている瓦でございます。?素焼きの部位が無いということです。昔の明石塩焼き瓦などこれにて能登半島辺りの瓦は凍み割れ・凍て割れに対応しているものとおもわれます。

ですので、凍み割れ・凍て割れに強い建材は次の通りとなります。ドブ付け釉薬←日本燻し瓦←燻し平板瓦(この3者は互角)←釉薬和瓦←釉薬平板(水はけで一歩負けます)←平板化粧スレート結露で吸った水分で苔放題←セキスイ瓦U(約15年で山間部にてメンテナンス出来ない状態まで劣化・理由は8枚で一坪の通気の無さ)

という順序となります。ちなみに能登半島では、新建材のシェアは10%位でした。これから葺き替えをご検討のお客様にあっては、地域性を熟慮した屋根屋さんに施工して貰ってくださいね。